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こんにちは、Jです。

今日はとても面白く興味深く勉強になる動画を見つけたのでシェアしたいと思います。

急増するペルーの偽札製造

USドルを偽造する過程を赤裸々に取材している動画なのですが、色々と面白い部分があります。

まず、偽札を製造している人達はその偽札を自分達で使わないということ。

どういうことか?

我々の想像では偽札を製造して、それを自分たちで湯水のように使っているのだろうと想像しますよね?

実は違います。

彼らは偽札を売っているのです。

変ではありませんか?

だって自分達でその偽札を使えば手っ取り早いはずです。

なのにわざわざ偽札を売って、自分達は本物のお札を得ている。

動画内では大体20万円が2万円ほどで売られていたので額面は1/10になってしまっています。

何故わざわざそんなことをするのか?

なんと偽札作っている人たちは偽札がバレるリスクがあるからこそ、自分達はその偽札を使っていないのです。

おそらく通貨偽造だけではなく、偽造通貨使用の罪まで課されるリスクを回避しているのでしょう。

そして偽札を買う側は、売り手が(偽札を使った際に)バレるリスクが高いという理由で使っていない紙切れを本物のお金を出して買っているのです。

これはものすごく皮肉なことだと思いました。

一番面白いのは、銀行の紙幣印刷機の劣化コピーのようなものでコピーしているのかと思いきや 、なんと職人が地道に1枚1枚丁寧に作っているのだそう 笑

ほとんど本物のお札と見分けがつかない程、精工な偽札を作っている過程が映像に収められているのですが、その偽札(20ドル)を作る職人も1枚当たり約45円の給料で作っているという、なんとも皮肉なシーンもでてきます。(そんなに精巧なら自分で使えば1枚20ドルじゃね?って話)

そもそも論ですが、人間の認識というのは結構適当なもので、こういった偽造通貨というのは、人間の認識能力の弱点を突いたものだと思います。(人は他のことに注意が向いていると目の前にゴリラが通りすがったことにすら気付くことができません)

こういった人間の認識能力は今後ますます機械(AI)による認識が補助していくのだと思います。

最近の大手スーパーやコンビニなどではレジが勝手にお釣りを計算して出してくれますよね。

昨今では国家デジタル通貨の発行が秒読みとなっていますが、私は2030年には紙幣と硬貨の流通はゼロになっているだろうと予測しています。

高度なセキュリティが施されたデジタル通貨を偽造するのはほぼ不可能で、またデジタル通貨をレジで扱うのは人間ではなくプログラムになりますから、レジ強盗などもできなくなります。

もう1点この動画で勉強になったのは、記者が命懸けで取材している点です。

この取材先はアンダーグラウンドな世界です。

動画に出てくる商人はおそらく末端の構成員に過ぎず、その後ろには巨大なマフィアなどが元締めでいるはずです。

もちろん犯罪組織がカメラでの撮影取材を許すわけがありませんから、隠しカメラで盗撮しながら取材を行っています。

動画の中でも相手が隠しカメラを探すシーンが出てきます。

おそらく隠しカメラがバレたら袋叩きに会うか、最悪殺されるでしょう。

そういった覚悟を持って真実を取材し世界に配信する行為は、本物のジャーナリズムだなと思いました。

ジャーナリズムが消え金儲けの道具としての大衆の娯楽メディアに成り下がった昨今の日本のマスメディアには逆立ちしても真似ができない芸当でしょう。

またSNSなどで匿名の安全地帯からノーリスクで情報発信をする人たちが語る「覚悟」なども、この動画の命懸けで取材している記者と比較した際には、もはや毛ほどの説得力すらないこともわかります。

これからますますデジタル化が進み、ネット空間で日常を過ごす人たちもこれから加速度的に増えてくるでしょう。

そういった時代の中で、自分が発信する言葉には(最低限現実で発する言葉くらいには)きちんと責任が持てるネット社会にこれから成熟していくことを願います。

何らかの情報を世界に発信するにはトラブル・リスクがつきもの、そのリスクをしっかりと自分で引き受けられるような度量・自己責任能力を持った責任ある情報発信を心がけていきたいですね。